6月4日付の本ブログでも書きましたが、流行中の風疹がますます猛威を振るっているようです。
国立感染症研究所によると、今年の患者の報告は8月下旬までで、すでに昨年1年間の4倍近くに上っているとのこと。地域別では東京が最多で、次いで大阪、兵庫と続いており、人口の密集した都市部で特に多くなっています。
風疹は根本的な治療法がなく、対症療法中心になります。飛沫により容易に感染するため、予防にはワクチン接種が欠かせません。とりわけ心配されるのは妊婦で、感染すると胎児に障害(先天性風疹症候群)が発生する恐れがありますので、妊娠を希望する女性やその家族も、免疫がついていなければ早めに接種する必要があります。弱毒生ワクチンのため妊娠中は接種できず、接種後2~3カ月は避妊しなければなりません。
20~40代の男性は予防接種率が低い(詳しくは6月ブログ参照)ため、特に要注意です。男性に限りませんが、赤い発疹や高熱、関節痛などの症状が出たら、ただのかぜと過信せず必ずマスクを着用し、病院を受診する際にも周囲にうつさないよう、十分に用心しましょう。